羽毛布団の選び方睡眠の質を左右する蒸れにくい側生地の選び方

羽毛布団の側生地の選び方

熟睡できる羽毛布団を見分けるための第一歩は、「側生地(がわきじ)」の通気性を確認することです。

就寝時は布団を掛けていたはずなのに、いつのまにか掛け布団を蹴落としていたという覚えがある方も多いのではないでしょうか。もしかしたらそれは側生地が原因かもしれません。

羽毛を直接包んでいる生地が側生地です。側生地の外側に利用するのが掛け布団カバーです。

「ダウンパワー」「ダウン率」「清浄度」「酸素計数」で羽毛の品質を確認する前に側生地の通気性をみるべき理由は、いくら上質な羽毛を使っても、側生地に通気性の悪い素材を使っていては意味がないからです。

地味ながら睡眠の質を左右する「羽毛を包む側生地(がわきじ)」の選び方をご紹介します。

羽毛は天然のエアコン。羽毛が呼吸できる通気性の良い生地を

羽毛は呼吸しています。

湿度が高くなると小羽枝(しょううし)が閉じ、湿度が低くなると小羽枝が開くことで布団の中の湿度や温度を調整するため、「天然のエアコン」ともいわれます。

ダウンボール
ダウンボールに無数に生える小羽枝(しょううし)

羽毛がもつエアコン性能は、湿気を含んだ空気が側生地の外に出ることによってはじめて機能します。羽毛の呼吸を妨げない通気性の良い生地を選ぶことが、羽毛布団選びで最も大事なポイントだと言える理由です。

人間は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくといわれますが、布団の通気性が悪いと布団内が蒸れて寝汗をかくほど体温があがり、眠りが浅くなる原因になります。

世界最高品質の羽毛を使っていたとしても側生地に通気性ゼロの生地を使っていては羽毛のエアコン機能を発揮できず、そうなるとせっかくの良質な羽毛が台無しです。

「羽毛布団の品質=羽毛の質×側生地の通気性」なのです。

ビニール袋で包まれた羽毛布団を想像してみてください。湿気が布団の中から逃げることができず、ムシムシしてとても眠れたものにはなりません。

ポリエステル混は通気性に難あり

羽毛布団の側生地によく使われる素材は、ポリエステル、綿、絹の3つです。

コストが安く済むことや機能加工がしやすいことから、日本で販売されている羽毛布団の側生地はポリエステルを使ったものが主流です。

ひと昔前は羽毛布団の側生地といえば綿でしたが、近年の羽毛原料価格の高騰を受けて、側生地の品質を落としているメーカーが増えています。

少しでも製造コストを落とす企業努力として仕方のない面もありますが、「良い羽毛布団を買ったはずなのになぜか蒸れて寝苦しい」とならないために、しっかりと消費者側も知識を身に付ける必要があります。

ポリエステルを側生地に使った羽毛布団は通気性が悪く蒸れやすいため、熟睡するための寝具という観点からはおすすめできません。

羽毛の吹き出しを防ぐダウンプルーフ加工とは

羽毛布団の側生地には、羽毛が吸った湿気を外に吐き出すという役割の他に、中の羽毛が外に吹き出ることを防ぐという役割があります。

羽毛が吹き出すと消費者からのクレームに繋がりますので、吹き出さないための業界基準が定められています。 そのため、現在国内で売られている羽毛布団の側生地のほとんどにダウンプルーフ加工が施されています。

ダウンプルーフ加工には、高温高圧のローラーでプレスして生地の目地をつぶす方法や、樹脂をコーティングして目地を塞ぐ方法があります。

これにより羽毛の吹き出しを防ぐことができますが、空気が通るための生地の目地をつぶすため、当然通気性は悪くなります。

羽毛の性能を最大限引き出し、蒸れない眠りを実現するため、和雲の羽毛布団は全て、ダウンプルーフ加工を行わない独自開発のノンダウンプルーフ生地(Down-Breathe)を使用しています。

ウォッシャブルは洗えるけど蒸れる

ウォッシャブル対応の羽毛布団
自宅で洗濯できるウォッシャブル対応

ポリエステルが羽毛布団の側生地によく使われるもう一つの理由が、「ウォッシャブル対応」がしやすい点です。

ウォッシャブル対応している羽毛布団は、樹脂で生地の目詰めをするなど、通常よりも強めにダウンプルーフ加工をしているケースが多く、蒸れやすいです。

「自宅で洗濯できる」というのは一見便利に聞こえますが、家庭用洗濯機のサイズを考えると、肌掛け布団など薄めの布団でないと自宅では洗うことができません。実際に自宅で羽毛布団を洗濯している人も少ないようです。

何より、自宅やコインランドリーで羽毛布団を洗ってしまうと、側生地や中身の羽毛が損傷してしまいます。とくに上質な羽毛を使った羽毛布団は、絶対にご自宅では洗わず、羽毛布団専用のクリーニングに出すようにしてください。

眠りの質を良くするために羽毛布団を購入するはずなのに、使うかわからないウォッシャブル対応のために日々の眠りの質を犠牲にすることは本末転倒、というのが私たちの考えです。

「そうはいっても羽毛布団は定期的に洗いたいんだけど・・・」
という方も多いと思いますので、その場合はウォッシャブル対応かどうかよりも、もともと綺麗に洗浄されている羽毛なのか(清浄度と酸素計数)、購入後、定期的な洗浄対応をしてくれるかどうか、を確認するようにしてみてください。

羽毛の呼吸を妨げない綿100%、できれば超長綿を選ぼう

絹も素晴らしい素材ですが、摩擦や紫外線に弱いなど扱いがデリケート。そのため側生地には丈夫で通気性の高い綿100%が最適です。

綿は吸湿性が高く、布団内部の湿気を布団の外側へ放出してくれる、羽毛の呼吸を妨げない素材です。

同じ綿100%でも段違い。綿の王様「超長綿」とは

綿に限りませんが、繊維には長さがあり、長ければ長いほど細くて強度の高い糸をつくることができます。

綿の中でも繊維の長さが35mm以上ある綿は超長綿と呼ばれ、全綿花のうち1.7%しか収穫されない「綿のカシミヤ」と呼ばれる高級品です。

繊維の長さによる綿の品質の違い 短繊維綿(21mm以下)
中繊維綿(21mm〜28mm未満)
長繊維綿(28mm以上)
超長繊維綿(35mm以上)

糸が細いほど生地が軽くなります。生地が軽いと羽毛の膨らみを邪魔しませんので、軽くてあたたかい羽毛布団になります。

糸の細さは番手の数字で確認

番手とは糸の太さの単位のことです。20番手、40番手、60番手、80番手、100番手というように、数字が大きくなるにつれて細い糸になります。

糸の番手による違い

番手の数字が大きくて糸が細いほど生地が軽くなり、通気性も良くなります

睡眠の質にこだわる方なら、60番手以上は欲しいところです。側生地にもこだわっている羽毛布団なら80番手、最高級品なら100番手クラスの生地が使われます。

目安としては、番手の記載がなく、単に「綿100%」と書いてあるだけの場合は、60番手未満である可能性が高いです。

羽毛布団の購入時に側生地の番手までチェックする消費者はほとんどいませんので、メーカーからすると側生地は真っ先にコストダウンの対象になります。

逆にいうと、見る人があまりいない側生地の番手・通気性にこだわって作られた羽毛布団なら番手がきちんと表示されているはずです。

蒸れにくい側生地を選ぶポイント

朝まで熟睡するためには布団の中の湿度を50%前後に保つことが大切です。

もともと湿度を調節する天然のエアコン機能をもっている羽毛ですが、羽毛を包む側生地の通気性が悪いと、どんなに上質な羽毛を使ったとしても意味がありません。

睡眠を重視して羽毛布団を購入する際は、以下のポイントに気をつけて側生地をチェックしてみてください。

睡眠の質を上げる
側生地の選び方
通気性の良い綿100%を選ぶ。
綿の中でも軽くて羽毛が膨らみやすい超長綿で作られた側生地がおすすめ。
番手の数字が大きいほど糸が細く、軽くて通気性の良い側生地になる。80番手以上がおすすめ。

通気性の良い側生地は羽毛を選ぶ

朝まで熟睡するために、側生地の通気性は羽毛の品質と同じかそれ以上に大事なポイントです。

ただし、側生地の通気性を良くすれば良くするほど、羽毛が吹き出すリスクが高まります。

細くて硬い羽軸のあるフェザーや、ダウンファイバーなどの羽毛のゴミは生地から吹き出しやすく、質の悪い羽毛を使うと吹き出しを抑えるためにダウンプルーフを強めにかけるなど、側生地の通気度を抑える必要が出てしまいます。

通気性の高い側生地を使うためには、中に入れる羽毛にダウンボールの大きな良質なダウンを使い、ダウン率を高くする必要があります。

次のページでは、羽毛布団の中身である羽毛と羽根の違いや、羽毛布団のエアコン機能を発揮するためのダウン率の基準をご紹介します。

羽毛布団のダウン率は90%以上がおすすめの理由
ダウン率が同じ羽毛布団の値段が3倍違う理由
湿度を調整したり、空気を含んであたたかいのが羽毛布団の特徴ですが、これは「羽根(フェザー)」ではなく「羽毛(ダウン)」の特徴です。羽根布団と羽毛布団の違いと「ダウン率」について解説します。

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